起業したいけどアイディアがないときどうするか

起業したいけどアイディアがないときどうするか

はじめに

学校を卒業し、なんとか仕事をうまくやってきた。収入もすごくいいわけではないけど、暮らしていくには十分。でも、なんだか毎日に刺激がない。気づけばそんなに若くない。自分はこのまま年を取っていくだけでよいのか。何かチャレンジをしたい。自分にもっとできることがあるのではないか。
こんなふうに思っている人がいるのではないでしょうか。
何を隠そう、これは数か月前の私です。
私の場合はここからさらにこう思いました。
会社の看板に頼らず自分でビジネスをしてみたい」と。そう起業しようと思ったのです。
当然、今まで起業経験もないですし、素晴らしい事業のアイディアがあるわけでもなかったです。
しかし、多くの人の協力を得て、今は自分の進むべき方向性を定めて日夜事業づくりのために試行錯誤するというステップに踏み出せました。
起業を志す方の中には、きっと自分と同じように何からすればいいのかわからない人もいるでしょう。この記事ではそんな「起業したいけど、何もアイディアないです」状態の人向けに、アイディアの出し方や自分が今何をすべきかをお伝えします。

想定読者

  • 起業したいと思っているけどアイディアが何もない人
  • 起業をするにあたりアイディアの出し方や自分との向き合い方を知りたい人

アイディアの出し方にはパターンがある

私の場合、最初に始めたのは世の中に多くいる著名な起業家の成功へのステップをひたすら調べることでした。しかし、結論から言うとこれはあまり役には立ちませんでした。むしろ、持っている資源や経歴が自分とはかけ離れていた人が多く、起業なんてできないのではと思ってしまうことの方が多かったです。
しかし、実際に起業家の方の話を聞くうちにビジネスアイディアの出し方には 2 パターンあることを知ります。
一つは、世の中の動向や市場の様子から「この領域なら勝ち目がある」と見越して事業を作る、市場先行型。もう一つは、自分の原体験を掘り起こし、情熱を持って取り組めることを探しそこから事業を作っていく、熱意先行型。
原体験を掘り起こすということなら起業の経験がない私でもできるのではないか。マーケティングのスキルもない私が取るべき道はこっちだ、と思った私は迷うこと無く熱意先行型でのチャレンジへと進みます。

自分自身と向き合う

原体験を知る

原体験と聞いてと少し難しく聞こえた方は、自分の喜怒哀楽の感情が最も動いた瞬間を想像するとわかりやすいです。今までの人生で最高だった瞬間や、震えるほど怒った事件、哀しくて涙が止まらなかった体験、その瞬間を自分の頭の中からもう一度呼び起こします。
人によってはこの体験を思い出さないようにそっと蓋をしている人もいるでしょう。(私の場合がそうでした)しかし 1 枚 1 枚薄皮を剥がしていくように「なんで私はあのときあんな行動をしたのだろう、あのとき何を感じたのだろう」と自問自答を繰り返すことでだんだんとその正体が見えてきます。
あの気持ちを味わえる人が増えたら世の中はもっとよくなるはずだ。あんな思いを後世の人にはしてほしくない。そんな風に思えたら最高です。その体験にこそ事業のヒントが隠れています。

自分の強みを知る

原体験を掘り起こすことと似ているのですが、自分の強みを知ることも重要です。
仲の良い友人や家族に自分の強みを改めて聞いてみたり、よく他人から頼られることを思い出したりするのもいいでしょう。よりアカデミックに分析したいならストレングス・ファインダーというツールを使ってみるのもいいでしょう。ストレングス・ファインダーとはアメリカの企業が開発した手法で 177 の質問に答えることで自分の強みを導き出してくれます。(やるとすごく褒められた気分になります)
また、強みを見つけるときに他人と比較しすぎるのはあまりおすすめしません。上には上がいるのは世の常で、比較しだすとキリがありません。自分の身の周りにいる人を 30 人程度集めたときに、まぁ負けないかな、と思える程度でも十分です。
過去の自分を見返して、やめてしまったが結構すぐに良い線まで上達したものや、自分ではわからないけどやたらと褒められるもの、なんかも立派な武器です。

自分の好みを知る

得意なものとは別に、自分の好きなものも見つめ直してみましょう。
世の中は本当に便利になったもので自分の好きなものは自分のスマホが知っています。どんなアプリが入っているか・普段検索していることは何か・スケジュールには何が入っているか・最近 Amazon で買ったものは何か、これらを見なおすと改めて気づくことがあるかも知れません。

自分の性格を知る

強みや好みとは少し違った切り口で自分のことを理解していくのもよいでしょう。いわゆる性格診断です。
就活の際などにやったことがある人もいるでしょうが、エニアグラム診断というものをやってみることをオススメします。先程お伝えしたストレングス・ファインダーと同じようにいくつかの設問項目に答えて、自分の性格を九つのタイプから診断してくれます。
起業を志す今のタイミングでやってみると、昔とは少し違った診断になったりするものでこれも面白いです。

資源を組み合わせる

ここまで来るとだいぶ自分の持っている資源がわかってきます。最後にそれらを組み合わせましょう。好きと得意、それらに自分の原体験を重ねていくと「自分の強みを活かしながら情熱を持って取り組めること」が出てきます。
しかし、これだけではビジネスとして重要な「どうやってお金を稼ぐのか」という点が抜けています。自分の出てきた答えを見て「これでどうやってビジネスをやるのだろう」と思われる人もいるかも知れません。確かに方向性がわかっただけで、ビジネスプランと呼ぶにまだ遠いでしょう。しかし、この原体験をもとに方向性を決めるということが本当に大事で、どこに向かって進めばいいかわからない状態から脱出するだけでかなり心理的に軽くなるはずです。
ここからは工夫と試行錯誤の連続でビジネスプランを練っていくわけですが、原体験をもとにしているとこの作業は不思議と苦ではありません。大変は大変なのですが、大変さの質が少し違います。このあたりは形容するのが難しいのですが、楽しめるつらさです。

アイディアは人に話すもの

荒削りでもビジネスプラン(のようなもの)ができたらどんどん人に話して意見をもらいましょう。自分ひとりで考えるより、いろんな人から意見をもらう方がアイディアは洗練されていきます。
人に話すと馬鹿にされそう、笑われそうだと思っている方には中島みゆきさんの「ファイト!」よりこの言葉を送ります。
「闘う君の唄を闘わない奴等が笑うだろう」
あなたが本気で取り組むのであれば、それを笑われる理由などひとつとしてありません。

最後に

いかがでしたでしょうか。
一見難しそうに見えるアイディア出しの工程ですが、手順やヒントがあることを理解すると取り組める気がしませんか。
ビジネスアイディアを作るということ本当に難しいです。しかし、それだけに挑戦する価値があり、その一歩目を踏み出そうとしているあなたは本当に素晴らしいです。
その思いに少しでもこの記事が寄り添い力になれることを祈ります。

筆者について

fwywd 1 期生として活動しています。現時点では会社員(システムエンジニア)と平行して活動中です。 学生時代のすべてを捧げた馬術の世界をよりよくするための事業を検討しています。 ビジネスアイディアの概要や日々の活動などは以下をご覧ください。 起業に興味がある方、馬術関係者の方などは是非フォローしてください。