起業という人生のリスクマネジメント

起業という人生のリスクマネジメント

はじめに

みなさん、起業してますか。「一度しかない人生」「日本はスタートアップに優しくなってきた」と言いながらも起業はマイノリティなチャレンジ。初めてであれば不安はきっとゼロではありませんよね。
この記事は「私はなんの不安もない。」「正しくリスクマネジメントして関係者にも相談ができている。」
そんな起業家の方向けではないことをご承知おきください。むしろそのひたむきな情熱による事業の成功を心からお祈りいたします。
「起業したいけど不安が拭いきれない。」「起業ってリスクではないのか。」
そんな方向けに「起業という人生のリスクマネジメント」について、娘を育てながら起業した筆者がお伝えいたします。

人生のリスク

リスクとは何か

そもそもリスクとはなんなのでしょうか。
ISO31000 というリスクマネジメントの国際規格ではリスクをこのように定義しています。
リスク:目的に対する不確かさの影響
リスクはプラスもマイナスもある不確実なものを指す概念でした。私も驚いたのですが、リスクとは悪いものを指す言葉だと誤解していました。
「じゃあリスクマネジメントは何をマネジメントするのか」と思った方もいるでしょう。事業経営では想定される事象がプラスなのかマイナスなのかを企業、つまり複数名の人が捉える必要があります。なので複数名で合意できるようにリスクを定義し、その管理を行うんですね。
ではここでみなさんに質問です。人生のリスクとは一体なんなのでしょうか。

あなたの人生のリスクとは何か

「どんな人生を歩みたいのか。それをどうあなた自身がマネジメントするのか。」
これが人生のリスクマネジメントと考えるのはどうでしょうか。
  • モテたいからバンドを始める
  • 老後のためにお金を貯める
  • 長生きしたいから食生活に気を使う
未来のために自分で行うアクションは全てリスクマネジメントですよね。
もちろん以下のように目的を変えたり、受け入れることもリスクマネジメントの 1 つです。
  • 作曲家になりたいから就職は諦める
  • 売れる曲が作れないから作曲家は諦めて趣味で作曲をする
  • 家庭が落ち着かないから作曲を辞める
実は上記のリスクマネジメントをしたのは 10 年前からの私自身です。
そして気づけば 1 歳娘のひとり親になっていました。

リスクマネジメント

私のリスクマネジメント

妻は産後うつになり、自死を選びました。
子どもが生まれるまで喧嘩一つなかった夫婦が妊娠・出産・育児でどうして崩壊してしまうのか。
私はひとり親になった時に本当に後悔しました。
私に責があることは重々理解しています。
そして一つの不安が拭えませんでした。
「もしかしたら娘が同じ体験をするのではないか。その時に同じような苦しみを背負ってしまうのではないか。」
私にはこのリスクをどう回避すればいいのかわからなかったのです。
「0-2 歳の子どもを育てるパパママが自身の望む家庭を実現できる。」そんな未来を選べるようにする。
私と同じ思いを娘にさせたくない一心で起業しました。
自身の実現したい未来にするために起業する。
これが私のリスクマネジメントでした。

fwywd というリスクマネジメント

ただ、この話には続きがあります。
勢いで創業したものの仕事はあり、生活に困ることはありませんでした。
ただ結局事業を作れないまま 1 年が経ちました。
思い描いていた未来を諦めたくなかった私は、その解決策を探していました。
その時にパソナグループ・キカガク会長の吉崎さんによる fwywd という起業家育成プログラムを見つけました。
経営と技術を 1 年間学べる、というキーワード。DX・AI 教育の領域で活躍されている吉崎さん。
私はその魅力に惹かれて、オンライン参加をすることに決めました。
今は fwywd に参加しながら「豊かな社会のために豊かな家庭のはじまりを」というビジョン実現に向けて事業を作っています。

起業という人生のリスクマネジメント

あなたにとって、起業はどんな人生のリスクマネジメントになりますか。
「富・名声・力」はだいぶ海賊王すぎますし、きっとあなたの実現したい未来のためであるはずです。
起業以外の選択肢も人生にはあります。
それでも起業という道があなたの人生のリスクマネジメントであるならば、その成功を心から祈っています。
そして、私はこの記事を書いている時点で事業は成立していません。
なのでリスクマネジメントが成功したかどうかはこれから判明していきます。
事業が成功するか見届けたい、という方はぜひ SNS でフォローしてみてください。
果たしてこの記事のタイトル回収ができるのか、私の事業が実現する瞬間を見届けてくださると幸いです。

著者

uemura
上村 秀幸
IT 企業 → 人材開発企業で営業コンサルティングに従事。妻の死で 1 歳娘のひとり親となったことをきっかけにカテイデザイン株式会社を創業。「誰もが明日に期待できる社会」の実現を目指して fwywd で事業立上中。