ビジネスモデル探しに迷っている人が最初にすべきこと

ビジネスモデル探しに迷っている人が最初にすべきこと

はじめに

この記事に辿り着いたという事は、あなたはビジネスを創ることに興味がある方でしょうか?起業や副業を考えているのかもしれませんね。この記事で書いた内容は「こういった考え方をするとビジネスアイデアを考えやすい」という 1 つのご提案です。
必ずすべての人に当てはまるわけではありません。また私自身もまだビジネスを生み出す手前にいるので、今後考えが変わるかもしれません。しかしご紹介するメソッドは起業に向けて活動を開始した人 10 人程へ 1on1 を行い、評価を頂いた内容です。

こんな人が書いています

私は 18 年間務めた会社を辞め、起業に向けて活動を開始しました。年齢は 42 歳。組織で働くことでは得られない裁量と可能性を求めてのチャレンジです。前職は大手製造業の社員で、営業 → マーケティング → 人事を経験してきました。「安定を手放して…」というイメージの典型例です。

この記事は次の様な人に向けて書いています

  • 起業や副業をしたいけれど具体的に何を事業もするか決められない人
  • 新規事業を考える為のヒントが欲しい人
  • 起業家の卵の試行錯誤に興味がある人

1,なぜビジネスモデルが見つからないのか

執筆している 2022 年 5 月現在、日本は円安や資源価格の高騰による物価高への不安が高まっています。そんな背景もあり「お金を稼ぐ」ことへの考え方が変わり、従業員として定年まで働き続ける今までの当たり前が変わってきています。そこで副業をしたいとか、より可能性が大きい起業に興味を示す人が増えているのだと思います。
しかしいざどうやってお金を稼ごうかと考えると、これが意外に難しいのです。
  • スキルが足りない
  • 資金が足りない
  • すでに自分より強い競合がいる
  • 自分に経営なんてできるのか?
こういった不安が壁になるからです。

2,ビジネスモデルを探す 2 つのパターン

ではどうしたらビジネスモデルを見つけることができるのか。この答えはいくつもあると思いますが、ここでは 2 つのパターンを紹介します。ポイントは具体化と抽象化です。下から上を見上げるか、上から下を見下ろすかという視点のコントロールを意識しましょう。

具体化する

対象:目標が大きすぎて「何ができるのか分からない」と考えてしまう人
私達 fwywd のメンバーはそれぞれが解決したい社会課題を持っているので、まさにこんなタイプが多いですね。この思考パターンの人は大きな目標に向かって目線は遠く上方に向いている為、考えが漠然としています。その為地に足が着いたビジネスモデルを思い付かないということがあります。目標の大きさに対し、自分の実力との乖離に打ち手が見つけられないのです。

山頂までのルートと考える

このタイプの人は目標を山頂に見立てて裾野から見上げるイメージで、「どのルートで上ろうか」と考えると良いでしょう。山の裾野は広がっているので複数のルートがあるはずです。またルートは一本道ではなく、分岐や合流もよくあることです。そのことが分かれば、目指すべき山頂に繋がっているとる思えたら「まずこのルートを登ってみよう」となります。
ビジネスに話を戻すと、「まずは今できる事で始めてみれば良い」と言い換えられます。大きく稼ぐビジネスモデルである必要はありません。むしろ小さくても直ぐに収益が出せるビジネスの方が、当座の生活費を稼げて良い場合があります。大きく・高く羽ばたくのは足元を固めてからでも良いのです。

抽象化する

対象:スキルや経験をもとに「これなら自分にもできそう」と考えやすい人
1on1 を行わせて頂いた方を例に説明します。現役のエンジニアで「自分は解析や統計分析ができるけど、それでどんなビジネスができるか分からない」と悩む人がいました。この思考パターンの人は目線が今の状況という「足元」に向いている為、選択肢が少なくなりがちです。また自分のスキルを社内などの狭い世界で比較評価してしまう為、世間に対してどの程度通用するのか自信が持てないケースもあります。

高い位置から見下ろしてみる

このタイプの人は鳥になって空から地上を見下ろすイメージで考えると良いでしょう。組織や業界という枠を超えて考えるのです。すると「計測されたデータがあればほとんどのことは分析できるぞ!」「分析スキルは世の中で広く求められているぞ!」と気が付きます。
後は自分のスキルがより強く求められる市場を考えれば、ビジネスモデルの輪郭が浮かび上がります。この時も具体化で説明したのと同じように、いきなり大きなビジネスを考える必要はありません。小さく始めて足固めをしてから、大きなビジネスに展開すれば良いのです。
ちなみにこの例の方は 1on1 を通して「同じサービスでもポジショニングを変えることで価値が高まる」という発見をして頂きました。
実はすでに姿勢判断の技術と測定機材までお持ちだったのに、近所の整体に無償設置しているだけでした。またそれほど良い評価もされていないとのことでした。そこでケーススタディとして「設置先を美容系のお店に変える」ことを考えてみました。
設置先の業種を変えただけで
  • 美容系のお店は情報発信に熱心なので無料で拡散して貰える
  • 顧客の「綺麗になりたい」熱量が高いので使用して貰える確率が高い
  • 顧客単価が高いので適正な価格評価を受けられる
  • これらの実績が出れば導入店の拡大が容易
という利点が考えられました。

3,大きなビジネスから始めることは大きなリスクを抱えるということ

そうはいってもできれば大きく稼ぎたいという気持ちはありますよね? しかし現実的に大きく稼ぐビジネスには大きな投資が必要という問題が立ち塞がります。たとえばさきほどの分析スキルの例を考えてみます。
小さな案件を請け負うのであれば、一人で行えるか数名のサポートが必要になるくらいで対応可能でしょう。 しかしこれが自社プロダクト開発を行うとか大手から受注する為には、組織的な対応が必要です。 保守まで考えれば長期で人材確保しなければならないので、もはや個人のポケットマネーでは厳しい金額です。 そう言った事情もあり、最初のビジネスからホームランを狙うような大きなビジネスを考えても実行が難しいのです。

融資は借金

融資を獲得してビジネスを始めるという手段もありますが、これはリスクが大きい選択肢です。 なぜなら融資は必ず返済しなければいけないお金、つまり借金だからです。
しかも融資が受けられるのは事業が立ち上がる前に多額の出費を必要なケースが多いので、売り上げが伸びる前に多くの資金が手元からなくなります(ここでは資金調達に関する説明は割愛します)。 もし計画通りに収益が出ないと、仮に事業を畳んだとしてもあなた個人に借金が残ってしまうのでリスクが高いのです。

4,儲かるより喜ばれるか

以上の考えで最初に始めるべきビジネスでは、生活を安定させることや活動資金が底をつく迄の期限を延ばすことが当座の目標になります。その規模であれば、初期は口コミや少々の広告費用で獲得できるくらいの顧客数で十分です。そうなるといかに儲かるかではなく、いかに喜んでもらえるかが重要になります。顧客本人が気に入るだけでなく、他人にも紹介したくなるというのが狙うべき品質基準になります。
簡単に考えつかない時もありますが、「こんなサービスがあったら喜んでもらえるだろうな」と考えを巡らしましょう。そしてそのアイデアを口に出して、他も人から意見をもらいましょう。自分がどれだけ良いと思っても、評価されなければビジネスとしては成り立たないのです。

最後に

ここまで読んで頂きありがとうございました。ビジネスモデル探しで迷っているときに、この記事が少しでもモヤモヤから抜け出すヒントになれば幸いです。また「考え方は分かったけど自分一人では上手くできない」という方がおられれば、私がお手伝いをさせて頂きます。お気軽にご連絡ください!

書いた人

浅井健一郎
思考のカオスを解きほぐすカウンセリングと、実行アクションの洗い出しが得意です。モヤモヤと悩んでいる方にビジネスモデルを生み出すまでの伴走を行っていますので、お気軽にご連絡ください!