ライター直伝!読みやすさに差をつける文章濃縮術

ライター直伝!読みやすさに差をつける文章濃縮術
時間をかけて書いたのに・・・
君の文、なんか読み辛いね(ズバア)」と言われた経験、ありませんか?
記事の書き方ガイド第3弾!いよいよ本命の「文章力」を高める秘訣を前職ライターの私古川が直伝しちゃいます!
【記事の書き方ガイドシリーズ】

対象読者

記事や文章を書いた時に
  • 「何が言いたいのがよくわからない」と言われて悲しくなったことがある
  • 書いているうちに自分がこの文で何を言いたかったのかわからなくなってくる現象に悩まされている
  • 自分の文章を「より読みやすく、分かりやすく」改善したいが方法がわからず困っている
人。

本文の役割

「より多くの人に読んでもらいたい」観点から記事内の重要な要素を3つ並べるとしたらどうなるか、皆さん考えたことはありますか?
で述べた通り私は「タイトル>見出し>本文」と思っています(詳しくは記事参照)。しかしながら当然「本文が担う役割」は非常に大きいです。タイトルと見出しが記事の初速をコントロールする担当であるとするなら、真に記事の価値を支えるのが本文と言ったところでしょうか。記事の内容はもちろんのこと、文体が読み辛ければ読み手の離脱率は爆上がりします。故に「読みやすく・分かりやすい・目が滑りにくい」文章を書けるようになることは記事を執筆していく上で非常に重要なわけです。

読み辛い文の特徴3選

この特徴にひとつでも当てはまる文がずらずらと並んでいると文章全体の品質がダダ下がりします。自分の文章の中でこれらを発見したら直ちに改善すべきです。

1. 文法が明らかにおかしい

私たちは人間なので書いているうちに誤字脱字が発生したり、ちょこっと助詞の使い方がおかしくなってしまったり・・・というハプニングは往々にして起こります。そういった「凡ミス」レベルの話でなくもっと大きい括りで「それはどう見ても変じゃない・・・?」と感じさせるような文法ミスがあった時、書き手への信頼度は失墜します。記事として致命傷となりかねないので最も気をつけたい部分です。
最近よく見かける間違いナンバーワン(個人調べ)を一例として挙げておきます。「〜ですが、〜ですが」など逆説の接続詞を連続で並べるケースです。
✖️「りんごはおいしいですが、みかんの方がもっと好きですが、酸っぱいです」
○「りんごはおいしいですが、みかんの方がもっと好きです。あの酸っぱさが好きなんです。」
NG 文で文の主旨が一気に迷子になったことに気づきましたか?「結局何が言いたいのか」非常に伝わり難くなります。やめましょう。

2. 読点「、」乱れ打ち

0が理想、1個は OK、2個でギリギリ、3個以上でアウトです。不要な読点は可読性を一気に引き下げます。たくさん読点を打ちたくなったときは1文の中に複数の主旨が混ざり込んでいないか確認してみましょう。1文1主旨が基本です。
0個:「このりんごおいしいですね。さすが青森県産です。また買いたいです。ごちそうさまでした。」
1個:「このりんごおいしいですね、さすが青森県産です。また買いたいです。ごちそうさまでした。」
2個(ギリギリ):「このりんごおいしいですね、さすが青森県産、また買いたいです。ごちそうさまでした。」
3個(アウト):「このりんごおいしいですね、さすが青森県産、また買いたいです、ごちそうさまでした。」
下に行けば行くほど一目瞭然の読み辛さになっていくことがわかるかと思います。0個 or 1個で常に留めておけるとベスト。

3. 1文の中に「言いたいこと」が複数混ざっている

1文が超長い人にありがち。大事なことなのでもう一度言います。1文1主旨が基本です。「2. 読点乱れ打ち」とも関連しています。読点を乱れ打ちしした長〜い1文は言いたいことが大量に混在する最強に読みづらい文となりやすいです。稀に1文を長く取っているにも関わらず主旨の一貫性をきれいに保って非常に読みやすい文章を書く人もいますが、これは相当なやり手ライターさんのみができる芸当です(弊社吉崎がこのタイプだな〜といつも尊敬しています)。初心者はやめときましょう。

これだけは覚えて帰ってほしい10秒でわかる結論

  • 文法正しく
  • 1文1主旨
  • 読点2個まで

ライター直伝!読みやすい文章のヒケツ3選

「NG な部分はわかった。けれどもっと自分の文を読みやすく改善したいんだ!」というあなたに。
前職ライター & 記事校正・今もこうして記事をつらつら書いている私が常に気を付けている秘蔵の言葉ダイエット法、教えちゃいます!

1. 基本は「徹底的に短く」

私、文章の理想系は「100%濃縮ジュース」だと思っています。1文をぎゅっと、ぎゅーーーーーっと濃縮して濃厚エキスにしたものを皆さんに飲んでいただくようなイメージ。
  • なくても意味が伝わる単語
  • 短く言い換えることができる単語
が存在しないか?常日頃から意識していくと徐々に身に付いてくるハズです。地道に取り組んでみてくださいね。
また手っ取り早く文を短くできる小技のひとつとして 「だ・である」調を採用するのもオススメです。「です・ます」調に比べ自然と語数が少なくなるので労せずスッキリした文が書けます。採用 OK な環境であればぜひ試してみてください。ちなみに1記事の中で「だ・である」調と「です・ます」調をまぜまぜして使用するのは NG です。ご注意を。

2. リズム感を意識する

これはかなり感覚的なものも含まれているのですが、「頭の中で歯切れ良く読める文章」を意識すると文全体が垢抜けて見えるようになります。実際読んでいても「読みやすい・わかりやすい」と感じること間違いなし。私は以下の2点を特に気を付けています。
  • 可能であれば「5・7・5」に
  • 韻を踏んでいるかどうか
川柳やラップをイメージするとわかりやすいかもしれません。脳内でラッパーになって文章でラップバトルしてみましょう。「なんかリズムよく読めないな〜」と思ったら字を足し引きして整えてみてください。こちらも地道に行うことで頭ひとつ抜きん出た物書きになることができます。

3. 「それだけ読めば8割わかる」部分を強調する

記事を書いていると抜け落ちやすい悲しい事実。人はこちらが思っている以上に文章を読んでいないこともあるということ・・・。流し読みをされても記事の本質が伝わるよう、「ここさえ読んでおけば意味は8割伝わる」部分を強調しましょう。強調箇所が増えすぎると逆に可読性が下がってしまうため、見出しひとつにに1-2か所・多くても3か所ぐらいを目安にすると良いでしょう。

「いかがでしたでしょうか」禁止令

最後に個人的な意見100%で構成されている思いの丈を叫んで締めたいと思います。
記事の終わりに「いかがでしたでしょうか」を付けるのを今すぐやめてくれ。
一昔前に流行った暗黒の量産コピペまとめ記事が蔓延っていた時代を思い出すんですよ・・・(泣)文章術という観点から見ても、「いかがでしたでしょうか」が記事の本質を盛り上げる何かを担えているとは到底思えません。情報量0です。いち読者としては「いかがでしたでしょうか」より「あなたの今日の晩御飯は何か」が書いてあった方がよっぽど面白いな!と思います。今からお試しあれ!(圧)