起業家を英語で何という? Debt や Equity など起業に頻出の用語も紹介

起業家を英語で何という?Debt や Equity など起業に頻出の用語も紹介

起業家を英語で?

起業家は英語で Entreprenuer と言います。日本語ではアントレプレナーと発音されます。
本記事では起業に関連する英語の用語を紹介します。
entrepreneurship, intrapreneur, finance, accounting, debt, equity.
みなさんは、これらの意味を適切に答えられるでしょうか。

起業関連の用語

豆知識として、起業関連でたまに登場する英語も押さえておきましょう。この界隈ではカタカナの横文字も多いため、即座に意味の理解ができることが重要です。

アントレプレナーシップ

英語では Entrepreneurship です。意味は起業家精神です。
Google の検索数ベースでの判断では、起業家の教育にはアントレプレナー教育よりも、アントレプレナーシップ教育という方が多いです。起業家精神を養うという意味ですね。
私が手がけている起業家育成コースfwywd in 淡路 では、起業家精神を養うだけでなく、行動によって起業家そのものになることを目的としているため、アントレプレナー教育の方が近いイメージです。基本的に、この点をそこまで意識して使い分けているケースは見当たらないため、迷った時には多数派のアントレプレナーシップ教育を選択すると良いでしょう。

イントレプレナー

この Intrapreneur は日本語で社内起業家です。日本語での発音はイントレプレナーが多いです。
主に、企業内で新規事業を立ち上げる人材のことを指します。特に大手企業でこの用語が毎日のように飛び交うようになっています。
企業内での新規事業創出自体はずっと取り組まれてきていましたが、最近での起業ブームに後押しされるように、社内起業にも注目が集まり、アントレプレナーに対して、イントレプレナーという言葉で区別されるようになりました。
いま企業内での新たな事業の柱の創出が課題となっています。従来のようにビジネスが成立している事業の上で雇用される側の社員に新規事業を任せようにも、経営を含めたビジネス創出の経験が全くないため失敗を繰り返しています。そこで、最近では、社内からも経営を含めた新規事業創出ができる人材を育成するといった流れに注目が集まっています。
AlphaDrive さんのように、イントレプレナー育成のための研修プログラムも少しずつ提供が始まりましたので、気になった方は検索してみてください。

起業家なら押さえておきたい用語

ファイナンス

英語では Finance で、日本語では財務という意味です。
これは英語として使うと言うよりは、『資本政策はどうするの?』といった意味合いの時に『ファイナンスはどうするの?』と尋ねたりします。したがって、このファイナンスは資金調達の方法から、その資金使途までの戦略などを指すことが多いでしょう。
起業を考え始めた段階で『ファイナンスは?』と聞かれてびっくりするかもしれないため、先に以下の書籍を読んでおくと見通しが立つでしょう。

アカウンティング

英語では Accounting で、日本語では会計経理を指します。このアカウンティングは先述したファイナンスと対比して用いられることが多い感じがします。
ベンチャー企業では最高財務責任者 (CFO: Chief Financial Officer) の有無で成長が大きく変わってくると言われていますし、私もそう感じます。多くの場合、CFO は後から参画していただくことになりますが、この人探しが非常に大変です。
大雑把な分類ですが、未来のファイナンス (Finance)過去のアカウンティング (Accounting) と覚えておくと良いでしょう。もしかすると、攻めのファイナンス守りのアカウンティング という覚え方でも良いかもしれません。これは良し悪しではなく、仕事の性質を指しています。
ファイナンスの経験がある人は、資金調達をしたり、その調達したお金の資金使途の戦略を考え、実行に落としていった経験を持っていることが多いでしょう。それに対して、アカウンティングの経験がある人は、企業内で使われたお金を財務諸表に整理していく経験を持っているでしょう。
企業内ではこの両者が必要となりますが、初期の CFO はファイナンス経験のある人であることが望ましいケースが多いでしょう。

デット

英語では Debt ですが、主に Debt Financeデットファイナンス)のことを指します。日本語で直訳すると借金という意味です。
デットファイナンス は金融機関から融資での借入のことを指し、資金調達の手段の一つです。
主に、起業初期には日本政策金融公庫から創業融資を受ける人が多い印象です。多い場合には 1,000 万円程度、周りでは数百万円程度の融資を借りている人が多かった印象です。この創業融資は無担保な上に、保証人なしで借りられる場合があるため、起業初期には人気です。
民間の金融機関では保証人が必要な場合が多く、基本的には代表者がその連帯保証人になります。私も連帯保証人になって融資での借入を受けており、会社が倒産した場合においても、返しきれていない分のお金は個人で返していく必要があります。
創業融資で借りられる金額はあまり大きくなく、健全に成長していても融資が必要になる場面が多く、この連帯保証人になるタイミングが腹を括るときかも知れません。

イクイティ

英語では Equity ですが、こちらも主に Equity Financeイクイティファイナンス)のことを指します。日本語では公平のように調べると出てくるかも知れませんが、基本的にはそういった意味では使いません。
イクイティファイナンス とは、株式による資金調達する手段の一つです。主にデットファイナンスと対比されます。
最近のスタートアップ企業での主な資金調達手段と言っても過言ではありません。新しく株式を発行し、それを算定した企業価値をもとに、株式の買い手を探します。株式の買い手が見つかるとそれが新しい株主になり、その株式の新規発行分の資金が企業に入ってきます。この資金を元手にさらに事業を加速させていくのです。
デットファイナンスとの大きな違いとして、基本的には失敗した場合にも資金の返済の必要がないことです。つまり、失敗しても融資のようにリスクを伴いません。これがイクイティファイナンスの人気の理由です(補足:投資家界隈は狭いコミュニティであり、不誠実さはすぐに伝わるため、評判のリスクは当然あります)。
デメリットも当然あります。融資では決まったタイミングでお金を返せば経営への口出しは一切ありませんが、株主には株主総会で説明する責任が生じ、方針の合わない株主の場合でも、ある程度言うことを聞かざるを得ない自由度の喪失が天秤にかかります(補足:逆に相性の良い株主とは加速します)。

おわりに

現在、募集を開始している起業家育成コースでよく使う横文字の用語をまとめてみました。私も最初に聞いた時はデット?イクイティ?? となったので、みんなそんなところから始まるので大丈夫です。以下の記事で紹介している書籍ではさらに見通しが良くなるかも知れません。
ぜひ今回の記事で紹介したリンクや書籍を見て、さらに理解を深めてみましょう。次は IPO, M&A, PMI など熟語についてもまとめていきたいと思います。

著者

株式会社キカガク 代表取締役会長
吉崎 亮介
twitter: @yoshizaki_91